チタニア担持コバルトモリブデン触媒の脱窒素反応と芳香族化合物に対する水素化反応特性

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タイトル別名
  • Hydrodenitrogenation and Hydrogenation of Aromatic Compounds over Titania Supported Cobalt Molybdenum Catalysts
  • チタニア タンジ コバルト モリブデン ショクバイ ノ ダツチッソ ハンノウ ト ホウコウゾク カゴウブツ ニ タイスル スイソカ ハンノウ トクセイ

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抄録

軽油の超深度脱硫向けに開発したCoMoチタニア触媒には高脱硫活性のみならず,アルミナ担体の触媒の場合と同等以下の水素消費量でありながら,脱窒素反応の選択性が高いという特長が見出されている。本研究では,非塩基性の含窒素複素環式化合物であるカルバゾールを軽油中の窒素化合物のモデル化合物として,トルエンを溶媒として反応試験を行い,カルバゾールの脱窒素反応経路を確認するとともに,溶媒であるトルエンの水素化反応特性をCoMoチタニア触媒と比較として市販のCoMoおよびNiMoアルミナ触媒について調べた。このトルエンは軽油中に30%程度含まれる芳香族化合物とみなすことができる。その結果,いずれの触媒も,カルバゾールの脱窒素反応は窒素環に隣接する芳香環の完全水素化を経る反応経路で進行することが認められた。また,CoMoチタニア触媒は,アルミナを担体とする触媒よりもトルエンに対する水素化反応が著しく遅いことが明らかとなった。すなわち,CoMoチタニア触媒を用いた軽油の水素化精製処理においてアルミナ担体の触媒と同等の脱窒素率で水素消費量が少ないのは,軽油中の芳香族化合物の水素化反応が選択的に抑えられていることに起因するためであると考えられた。

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