ポリオレフィン樹脂の酸化防止に対するビタミンE類似化合物の添加による相乗効果

  • 勝山 和樹
    鹿児島大学工学部応用化学工学科
  • 井上 健
    (株)APIコーポレーション 研究開発センターファインケミカル研究所
  • 高橋 武重
    鹿児島大学工学部応用化学工学科
  • 甲斐 敬美
    鹿児島大学工学部応用化学工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Synergistic Effect of Vitamin E Related Additives on Antioxidation of Polyolefin Resin
  • ポリオレフィン ジュシ ノ サンカ ボウシ ニ タイスル ビタミン E ルイジ カゴウブツ ノ テンカ ニ ヨル ソウジョウ コウカ

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抄録

ポリオレフィン(PP・PE等)樹脂の酸化防止効果を向上させる目的で,ビタミンE骨格をもつ2種類の化合物,S-13およびS-19を合成した。これをPPに対して0.005 wt%添加して,酸化防止効果をメルトインデックス(MI)およびイエローインデックス(YI)を用いて評価した。その結果,これらの酸化防止剤は単独でも効果があるが,既存のフェノール系およびリン系酸化防止剤と組み合わせることで相乗的な効果が得られることが分かった。過去の酸化防止作用についての知見等から,今回合成した酸化防止剤のラジカルとの反応速度が非常に大きいため,PPやPE内で生成した炭化水素ラジカルあるいはそのパーオキシラジカルと優先的に反応し,その後リン系あるいはフェノール系酸化防止剤により再生されることが,この相乗効果の原因であると考えられた。<br>

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参考文献 (19)*注記

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