爪甲剥離症を契機にバセドウ病が発見された1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Onycholysis Associated with Basedow’s Disease

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説明

30歳,女性。左4指の爪甲剥離を主訴に当科を受診した。爪甲剥離以外に眼球突出を認めたため,甲状腺関連の血液検査をしたところ,甲状腺機能亢進状態であった。内科を紹介受診し,バセドウ病と診断された。抗甲状腺薬で治療を開始し,甲状腺機能の改善とともに,爪甲剥離も改善した。甲状腺機能亢進症に爪甲剥離を伴うことがあり,Plummer’s nailと呼ばれている。この症状は,第4指爪甲に初発し,次第に他の指にも拡大すると記載されている。日常診療において爪甲剥離症をみた場合,それがたとえ1指のみでも,(特に4指の場合は)甲状腺疾患にも注意しながら診察する必要がある。

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 6 (1), 30-32, 2007

    日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会

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