小動物病院におけるX線撮影に伴う放射線診療従事者の実効線量評価

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  • Estimation of Occupational Radiation Exposure in Veterinary Practice

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説明

獣医療でX線撮影を実施するにあたっては,獣医療診療従事者等(獣医師および動物看護師,以下従事者等とする)による用手保定が必要になることが多い。このため,多くの検査で遠隔操作が可能な人間医療より従事者等の被ばくが高くなる可能性がある。しかしながら,これまでわが国における従事者等の被ばくに関する報告はほとんど見あたらず,正確な実態をつかめないのが現状である。また,体幹部防護衣を着用した従事者等は不均等被ばくの様態を呈し,測定基本部位のみのモニタリングでは実効線量を過小評価するおそれがある。そこで本研究では,一般的なX線撮影を用手保定法により行うときの従事者等の被ばくを,体幹部防護衣着用の前提で実効線量により評価した。その結果,90 kV,4 mAsで体厚20 cm程度の動物を撮影するときの従事者等の実効線量は約2.4 μSvとなり,1週間につき160回程度の撮影で年間の線量限度に達する見込みであることがわかった。

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