環境温度に対する育成牛の顕熱放散量と体温調節性生理反応との関係

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タイトル別名
  • Relationships between Thermoregulatory Responses and Heat Loss in Cattles
  • カンキョウ オンド ニ タイスル イクセイギュウ ノ ケンネツ ホウサンリョウ ト タイオン チョウセツセイ セイリ ハンノウ ト ノ カンケイ

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説明

温熱環境管理に必要となる体温調節性生理反応と顕熱放散との関係を, 開始時体重147kgの雌育成牛4頭を用いて検討した. 実験では, 環境温度 (ET) 5~33℃の下で, 熱産生量 (HP), 腟温 (Tv), 耳内温 (Tty), 平均皮膚温 (mTs), 平均熱流量 (MHF), 平均体温 (Tb) および呼吸数 (RR) を測定した. HP, TvおよびTtyは, ETが28℃変化してもほとんど変動は認められなかったが, mTs, TbおよびRRはETの上昇にともない上昇し, mTsの変化率 (℃/℃) は, 5~19℃では0.36, 19~33℃では0.18であり, Tbの変化率は0.04 (℃/℃), RRの変化率は2.4 (回/分℃) であった. RR の増加に対するMHFの減少率は, -3.3 (W/m2回) で, mTsの上昇に対するMHFの減少率は, 5~19℃では -14.4, 19~33℃では-50.8 (W/m2℃) であった. このようにmTsおよびRRの変化は, 温熱環境の変化にともなう育成牛から顕熱と潜熱による放散の変動を知る手がかりとなり, 温熱環境管理に役立つものと考えられた.

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参考文献 (20)*注記

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