根田茂帯のドレライトから見出されたNa-Ca角閃石

書誌事項

タイトル別名
  • Sodic-calcic amphiboles found from dolerite in the Nedamo Terrane, Northeast Japan
  • 概報 根田茂帯のドレライトから見出されたNa-Ca角閃石
  • ガイホウ ネダモタイ ノ ドレライト カラ ミイダサレタ Na Caカクセンセキ

この論文をさがす

抄録

前期石炭紀付加体よりなる根田茂帯の付加体メンバーであるドレライトからNa-Ca角閃石(ウィンチ閃石及びリヒター閃石)を見出した.Na-Ca角閃石は三波川帯や周防帯など高圧型変成帯中に一般的に見出さ れているが,マンガン鉱床やアルカリ火成岩でも産することがある.一般に高圧型変成岩中のNa-Ca角閃石は高Al2O3・低TiO2の特徴を示す傾向にある.本ドレライトのNa-Ca角閃石は低Al2O3・高TiO2という藍閃石成分に乏しい特徴を持つ.したがって,化学組成的には高圧変成タイプを示すとは言い難い.しかし,高圧型変成岩には藍閃石成分に乏しいNa-Ca角閃石を含むことがあること,本ドレライトの全岩化学組成は海山型ソレアイトを示すこと,Na-Ca角閃石の産状は火成鉱物や接触変成帯中の交代鉱物の特徴とは異なること,本ドレライトから変質・交代作用の痕跡は特に見出されていないことを考慮すると,本ドレライト中のNa-Ca角閃石が沈み込み帯における変成作用を被った可能性は否定できない.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (15)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ