球状パーライトを微生物担体として用いた省管理型処理装置による酪農雑排水処理

書誌事項

タイトル別名
  • Development of easily-controllable dairy-farming-wastewater purification apparatus using sphere-shaped perlite as bacteria immobilizing material
  • キュウジョウ パーライト オ ビセイブツタンタイ ト シテ モチイタ ショウ カンリガタ ショリ ソウチ ニ ヨル ラクノウ ザツ ハイスイ ショリ

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抄録

酪農雑排水を,パーライト粒を微生物坦体に用いて処理する検討を行った.装置は容積128Lの円筒形で,パーライトを30L投入し,曝気強度1~9m3/m3・時で連続曝気した.原水は,パーラー排水と,牛舎由来糞尿混合スラリーを脱水機で固液分離した液分との混合液を用いた.曝気後に目開き1mmのネットを通して液面レベルから液を引抜き沈殿槽に流入させ,沈殿槽流出水を処理水とした.運転は温度制御せずに約300日間行った.原水の生物化学的酸素要求量(BOD)は2231 ± 1278mg/L(平均 ± 標準偏差)であった.水温5~30℃で処理水BODを120mg/L以下に保つには,BOD容積負荷を0.5kg/m3・日以下にすることが必要と推定された.原水全窒素濃度は135 ± 40mg/Lで,除去率は平均69%であった.搾乳機器洗浄用の薬剤が処理に与える影響を検討した.その結果,メーカー推奨濃度で洗浄に使用した各種薬剤は,使用後に殺菌剤は25倍以上,酸リンス剤は5倍以上,アルカリ性洗剤は25倍以上に排水で希釈されれば浄化能に影響しないことが示唆された.

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 82 (4), 405-411, 2011

    公益社団法人 日本畜産学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (15)*注記

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