イネいもち病における省力的な発生予察調査法

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タイトル別名
  • Labor-saving Methods for Evaluation of Rice Blast Severity in Paddy Fields
  • イネイモチ ビョウ ニ オケル ショウリョクテキ ナ ハッセイ ヨサツ チョウサホウ

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説明

病害虫の発生予察事業を担う組織の縮小等にともない,より省力的な病害虫発生調査実施基準の策定が求められている。そこで,精度が現行調査法と同等以上で,より省力的な上位葉の葉いもちと穂いもちの調査法を2010~2011年に茨城県つくばみらい市の中央農業総合研究センターの試験圃場2筆,長野県小布施町2筆および同飯山市4筆ならびに福島県飯舘村1筆の水田圃場で検討した。省力調査には浅賀 (1981) の基準を用い,1筆あたり2~8箇所,1箇所につき,イネ25株 (ただし,穂いもちの一部では約1m2の面積) について発病調査を行い,現行法と比較した。その結果,浅賀の基準で調査した上位3葉における葉いもちの発病程度 (x) と現行の上位2葉における発病葉率 (y) との間にはy=0.13487x1.4605の関係式が成り立ち,穂いもちでも株毎および約1m2の面積の発病程度と現行の発病穂率との間に直線回帰式が成り立った。また,浅賀の基準による調査は現行法の調査より調査時間を大幅に短縮 (上位葉の葉いもちで約60%,穂いもちの株調査で65%,同1m2の面積調査で99%) でき,危険率5%で誤差を一定の範囲に収めるのに必要な調査株数も現行法と顕著な差はなかった。

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