塩素含量の異なるトウモロコシサイレージ給与が乾乳牛のミネラル出納に及ぼす影響

  • 神谷 裕子
    農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 加藤 直樹
    農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 服部 育男
    農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 野中 最子
    農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 田中 正仁
    農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • The effects of chloride content in corn silage on mineral balance in dry cows
  • エンソ ガンリョウ ノ コトナル トウモロコシサイレージ キュウヨ ガ カンニュウギュウ ノ ミネラル スイトウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

塩素(Cl)含量の違いによりカチオンアニオンバランス(DCAD)値の異なるトウモロコシサイレージの給与が,ミネラル出納に及ぼす影響を検討するために,非妊娠乾乳牛4頭を供試して,クロスオーバー法による飼養試験を行った.トウモロコシは,カリウム(K)および窒素肥料において,塩素系(低DCAD区)または硫酸系肥料(高DCAD区)を用いて栽培した.トウモロコシサイレージのCl含量は低DCAD区で5.3 g/kg,高DCAD区で3.5g/kgであったが,K,ナトリウム(Na)および硫黄(S)含量には大きな差は認められなかった.トウモロコシサイレージのDCAD値は,低DCAD区で195.1mEq/kg,高DCAD区で267.8mEq/kgであった.低DCAD区では,高DCAD区と比較し,Cl摂取量および腸管での吸収量が有意に(P<0.01)増加した.腸管でのK, Na, S吸収量には,両区で有意な差は認められなかった.尿pHは低DCAD区で8.06,高DCAD区で8.22であり,低DCAD区で有意に(P<0.05)低かった.尿中へのCa排泄量は,低DCAD区で有意に(P<0.01)増加した.

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 86 (4), 449-455, 2015

    公益社団法人 日本畜産学会

参考文献 (17)*注記

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