ホウレンソウを加害するハコベハナバエの神奈川県における発生消長

書誌事項

タイトル別名
  • Seasonal Occurrence of <i>Delia echinata</i> (Séguy) Injurious to Spinach in Kanagawa Prefecture
  • ホウレンソウ オ カガイ スル ハコベハナバエ ノ カナガワケン ニ オケル ハッセイ ショウチョウ

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抄録

2007年10月に神奈川県相模原市において,ホウレンソウ葉を食害する昆虫の被害が目立ち,農林水産省横浜植物防疫所に同定依頼したところハコベハナバエと同定された。神奈川県における被害状況等を把握するため,相模原市緑区と平塚市上吉沢の圃場に播種日が異なるホウレンソウを栽培し,被害株率や寄生葉率の推移などを調査した。相模原市では年内どりのホウレンソウで被害が高くなり,1月どりでは低い被害株率で推移した。平塚市では,11月どりのホウレンソウで被害が高くなり,12~1月どりでは年末から,2~3月どりでは年明け後生育とともに被害が増加し,4月どりではべたがけ除去後被害が増大する傾向にあった。また,被害葉数は早まき区ほど多くなる傾向にあった。さらに,幼虫の寄生と成虫の発生は,11月上旬から5月上旬までほとんどの調査時に確認された。以上のことから,ハコベハナバエの被害は神奈川県における栽培適期である10月~5月まで長期に渡り被害を及ぼし,この期間には幼虫,成虫及び蛹の形態で生存することが明らかとなった。

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