クリティカルケア看護師の「承認の認識」が〔職務継続意志〕に与える影響

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  • クリティカルケア カンゴシ ノ 「 ショウニン ノ ニンシキ 」 ガ 〔 ショクム ケイゾク イシ 〕 ニ アタエル エイキョウ

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目的:クリティカルケア領域で働く看護師の他者からの「承認の認識」が〔職務継続意志〕に与える影響を明らかにし、クリティカルケア領域における看護師の定着率向上のための施策を検討することを目的とした。 方法:中部・近畿地方の500床以上の特定機能病院および地域医療支援病院16施設のクリティカルケア領域に従事する看護師(看護師長、主任・副主任は除く)881名を対象に、無記名法による質問紙調査を実施した。質問紙への回答をもって同意を得たものとした。 結果・考察:回収された質問紙は528部(回収率59.9%)、459部を有効(有効回答率86.9%)として分析を行った。①本研究対象者は、職務継続意志のない看護師が約5割を占めた。②職場内からの承認において最も【同僚からの承認】の認識が高かったが、【医師からの承認】の認識は最も低く、チーム医療の充実への障害となることが示唆された。③年次別病棟経験年数からみると【同僚からの承認】、【上司からの承認】、【医師からの承認】、【患者や家族からの承認】、【最低限の保障】の全ての下位因子の平均尺度得点は、ほぼ横ばいで経験年数による差異はなかった。④〔職務継続意志〕が〈ある〉者は、〔継続意志〕が〈ない〉者に比べて、「承認の認識」の全ての下位因子の平均尺度得点が有意に高かった。⑤ロジスティック回帰分析結果から、〔職務継続意志〕に影響を及ぼす要因は【上司からの承認】、【患者や家族からの承認】であり、特に【上司からの承認】を認識できる環境作りが看護師の定着率の向上に有効であり、患者への質の高い看護の提供に繋がると推察された。

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