痛風腎と異なる超音波検査所見を経過観察出来た,UMOD遺伝子変異による家族性高尿酸血症性腎症の透析導入症例

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タイトル別名
  • A ESRD patient with FJHN due to UMOD gene mutation evaluated by ultrasonography

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説明

症例は37歳,男性.祖母に関節炎,母親に痛風の病歴あり.家族調査で11歳時に尿酸値 7.6mg/dL,Ccr 60mL/分の腎機能障害の診断を受けた.27歳で痛風関節炎を発症した.遺伝子解析でuromodulin(UMOD)遺伝子の翻訳領域exon4にグアニンからアデニンへの単塩基置換を同定,同変異がUMOD蛋白機能障害を起こし,家族性高尿酸血症性腎症を発症させたものと考えた.当院入院時Hb4.8g/dL,BUN182mg/dL,Cr21.91mg/dL,尿酸値7.6mg/dLと末期腎不全であり,血液透析療法を導入した.腎不全保存期から継続的な腹部超音波を施行しており,腎盂・腎杯拡張所見,尿路結石を認めた.本例は非侵襲的に経過観察を行うことができ,かつ疾患の慢性腎不全の機序を考える上で超音波所見が有用であったと考えた.

収録刊行物

  • 超音波医学

    超音波医学 36 (1), 49-51, 2009

    公益社団法人 日本超音波医学会

参考文献 (17)*注記

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