心エコー図検査を利用して消褪を観察し得た巨大食道粘膜下血腫の1例

  • 田端 強志
    東邦大学医療センター佐倉病院生理機能検査部
  • 星 裕美
    東邦大学医療センター佐倉病院生理機能検査部
  • 蓮沼 絵里香
    東邦大学医療センター佐倉病院生理機能検査部
  • 高橋 憲子
    東邦大学医療センター佐倉病院生理機能検査部
  • 稲岡 努
    東邦大学医療センター佐倉病院放射線科
  • 東丸 貴信
    東邦大学医療センター佐倉病院循環器センター

書誌事項

タイトル別名
  • A case of giant esophageal intramural hematoma and its disappearance observed by transthoracic echocardiography

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抄録

食道粘膜下血腫はまれな疾患で,保存的治療で治癒する予後良好な疾患である.症例は47歳女性.主訴は腹痛,嘔吐(吐血).他院で骨形成不全症と診断されていた.心エコー図検査では心機能に問題なく,弁膜症も認めなかったが,左房後方に左房を軽度に圧排する腫瘤像を認めた.胸部CT検査では食道壁の肥厚を認めた.上部消化管内視鏡検査では胃噴門部に暗赤色の巨大腫瘤を認め,腫瘤は上部食道へ連続していた.食道粘膜下血腫と診断し,保存的治療を行った.第7病日には症状は改善され,心エコー図検査を利用して血腫の消褪を観察することができた.第14病日の上部内視鏡検査で血腫の消褪を確認した.

収録刊行物

  • 超音波医学

    超音波医学 44 (2), 175-178, 2017

    公益社団法人 日本超音波医学会

参考文献 (2)*注記

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