尾に生じた大型の毛包上皮腫に前進皮弁を用いた保存的外科切除が有用であった猫の1例

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  • Successful Management Using Conservative Resection with the Advancement Flap Method for a Large Trichoepithelioma on the Cauda in a Cat

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12歳5カ月の避妊済み雑種猫の尾部に,直径8×10 cmの楕円体で尾の全周の約60%を占める腫瘤を認めた。腫瘤は下床に固着せず,超音波検査でその境界は明瞭であった。X線検査で尾椎に異常を認め無かった。腫瘤は一部が自壊し,同部からは血液の混在する膿汁の分泌を認めた。分泌物の真菌・細菌培養検査は陰性であった。細胞診にて角化物と共に良性上皮性(毛包性)腫瘍を疑う細胞が検出された。尾の温存を最優先に考え,腫瘤基部の皮膚を剥離するように腫瘤を切除後,尾の皮膚欠損部に前進皮弁にて形成術を行った。一部は湿潤療法による二次癒合とした。病理組織学的検査により腫瘤は毛包上皮腫と診断された。術部は完全に収縮し発毛,1年半経過後も再発は認められていない。<br>

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