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- 益澤 秀明
- 河北医療財団法人 河北リハビリテーション病院
書誌事項
- タイトル別名
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- Features of Diffuse Axonal Injury with reference to Posttraumatic Neurocognitive Dysfunction
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説明
びまん性軸索損傷は重度から最軽度の軽度脳外傷まで量的に連続する脳外傷病態スペクトラムである。脳挫傷などの局在性脳損傷が合併していても閉鎖性頭部外傷の転帰・後遺障害ではびまん性軸索損傷が主体とされる。びまん性軸索損傷後遺症は精神症状 (=脳外傷による高次脳機能障害: 認知障害と情動障害からなる) と神経症状 (小脳失調と中枢性運動麻痺) からなり, 軽重の違いはあっても共通している。 重度ほど自己洞察性が低下し病識・自覚症状が減少・消失するのも特徴である。後遺障害の程度は受傷直後からの意識障害期間と, また慢性期の脳萎縮・全般性脳室拡大の程度と有意に関連する。障害が軽度ほど, また若年齢ほど長期的には改善傾向が著しい原則がある。軽度脳外傷後の一部症例に遅発し遷延するʻ脳振盪後症候群ʼは脳外傷重度と関連せず, 症状に改善傾向がなく遅延増悪し, 自己洞察性が正常~亢進しているのが特徴である。
収録刊行物
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- 高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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高次脳機能研究 (旧 失語症研究) 35 (3), 265-270, 2015-09-30
一般社団法人 日本高次脳機能学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205203957376
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- NII論文ID
- 130005605968
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- ISSN
- 18806554
- 13484818
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可