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- 鶴谷 奈津子
- 昭和大学 医学部 神経内科
書誌事項
- タイトル別名
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- Cognitive impairment in Parkinson's disease
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説明
パーキンソン病 (Parkinson's Disease : PD) は運動症状を主体とする疾患であるが, 近年ではさまざまな非運動症状をきたすことが報告され, 注目を集めている。本稿では, 多岐に渡る PD の非運動症状の中でも認知機能障害に焦点を当て, とくに社会的認知機能について詳しく述べる。社会的認知とは, 他者の情動表出や内的な心理状態などのコミュニケーションに重要な情報処理を担う, よりよい人間関係を築くために必要な機能である。これまでの研究により, PD 患者では他者の表情を見て情動を読み取る表情認知や, 損得の情報を学習し適切な行動を選択する意思決定過程において, 健常者とは異なるパターンが観察されている。また最近では, 社会的認知の重要な基盤のひとつである「心の理論」機能の障害の有無が検討されている。これらの認知機能障害は PD 患者の日常生活や社会活動に影響を及ぼす可能性があり, 慎重に評価する必要があると思われる。
収録刊行物
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- 高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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高次脳機能研究 (旧 失語症研究) 31 (3), 261-268, 2011-09-30
一般社団法人 日本高次脳機能学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205205206528
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- NII論文ID
- 10031128158
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- NII書誌ID
- AA1182424X
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- ISSN
- 18806554
- 13484818
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可