児童虐待に対する保健師による活動内容と課題に関する文献検討

書誌事項

タイトル別名
  • Literature Review on Public Health Nurses' Activities and Challenges in Preventing Child Abuse in Japan
  • ジドウ ギャクタイ ニ タイスル ホケンシ ニ ヨル カツドウ ナイヨウ ト カダイ ニ カンスル ブンケン ケントウ

この論文をさがす

抄録

目的:児童虐待に対する保健師活動と課題に関する国内文献を整理し,近年の保健師による活動内容および活動上の課題を明らかにする.方法:2006年1月〜2013年3月に発表された文献を対象に医学中央雑誌を用いて検索し得られた論文33本を対象とした.文献中の記述から,活動内容と課題を抽出し,質的に分析した.保健師の活動内容を,支援対象別に分類して整理した.結果:個人・家族への支援は,「対象や支援の場にかかわらず共通する普遍的な支援」,妊娠・産褥期の自殺・自殺企図事例への支援などの「特定の対象または場での特徴的な支援」に整理された.グループ支援では,個別支援との連動,グループの類型化が示された.地域・システムにかかわる活動は,「地域全体での虐待予防・対応のための連携システムやネットワーク構築」として,育児支援家庭訪問事業の運用,産後うつスクリーニング,周産期医療機関との連携,児童相談所での連携が示された.課題は,個人・家族への支援,地域・システムにかかわる活動,専門職としての能力開発における課題に整理された.結論:児童虐待に対する保健師活動に関する国内文献は,2006年以前に比べ,1)対応が必要な母親への直接支援,2)グループ支援や児童相談所に配属された保健師の活動内容,3)地域・システムレベルでの児童虐待予防事業の展開や他機関連携における活動に関する文献などがみられ,内容に変化が生じていた.

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ