高齢者結核患者の支援における保健師の困難 : 初動時期のかかわりから

書誌事項

タイトル別名
  • Difficulties Experienced by Public Health Nurses in Providing Initial Support to Elderly Patients with Tuberculosis : Based on Involvement during the Initial Stage
  • コウレイシャ ケッカク カンジャ ノ シエン ニ オケル ホケンシ ノ コンナン : ハツ ドウ ジキ ノ カカワリ カラ

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説明

目的:高齢者結核患者の初動時期の支援における保健師の困難を明らかにし,高齢者結核患者の特徴と保健師の困難との関連について検討する.方法:対象は,A県保健所で結核予防法改正の2005年以降結核業務に従事した経験のある保健師で協力可能な者19人とした.高齢者結核患者の支援において,公衆衛生上重要なかかわりの時期である初動時期に,保健師が「困難」を抱いた具体的な支援場面について半構成的面接を実施し,遂語録およびフィールドノートを基に分析を行った.結果:保健師の困難として【結核に偏見を抱く高齢である患者・家族がかかわりを拒む】【高齢者結核に対する理解が曖昧な医療・介護関係機関が存在する】の2つのカテゴリーが生成された.考察:保健師の困難との関連においては,高齢者がもつ結核のイメージとの関連,高齢者の加齢による身体的変化と介護保険制度を利用した生活状況との関連が考えられた.高齢者結核患者発生時の円滑な支援には,「疾病文化の理解」「最新の専門的知識と保健技術の活用」を軸とした保健師の総合的な能力を強化し,「医療・介護関係者との連携を強化」していくことが重要である.

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