成人期(1) 循環器疾患・糖尿病予防対策における食の課題と今後の方向性

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タイトル別名
  • Current issues and future direction in diet and nutrition for the prevention of cardiovascular diseases and diabetes mellitus
  • セイジンキ(1)ジュンカンキ シッカン ・ トウニョウビョウ ヨボウ タイサク ニ オケル ショク ノ カダイ ト コンゴ ノ ホウコウセイ

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抄録

<p>脳血管疾患,心疾患,糖尿病等のいわゆる生活習慣病は,若い頃からの食習慣を始めとする生活習慣の蓄積が発症に大きく関与している.かつて世界でも際だって高かったわが国の脳血管疾患の年齢調整死亡率は,生活習慣の改善や循環器健診の導入等によって劇的に改善してきた.一方,近年では過食や運動不足にともなう肥満や糖尿病の増加も新たな課題として浮かび上がってくるなど,健康課題は時代とともに大きく変わってきている.特に食生活は地域や時代による違いが大きく,生活習慣病対策の効果的な推進のためには常にその変化に注目しながらPDCAサイクルを展開していく必要がある.健康日本21(第二次)では,わが国における疫学研究を中心とした根拠に基づいて,生活習慣の改善による循環器疾患リスク因子の低減と,脳血管疾患や虚血性心疾患の死亡率の低下効果を予測しているが,生活習慣の中でも特に栄養分野の改善による寄与が非常に大きいと期待されている.本稿では,健康日本21(第二次)における循環器疾患と糖尿病対策の考え方を,特に栄養・食生活の視点から解説する.</p>

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