生物多様性情報の標準データフォーマットDarwin Core Archiveと生態学データに適合させる拡張形式“Sample-based Data”

  • 大澤 剛士
    国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター GBIF 日本ノードJBIF
  • 戸津 久美子
    国立研究開発法人 国立環境研究所 GBIF 日本ノードJBIF

書誌事項

タイトル別名
  • Darwin Core Archive, the standard data format for biodiversity information, and its extension “Sample-based Data” for ecological data
  • セイブツ タヨウ セイジョウホウ ノ ヒョウジュン データフォーマット Darwin Core Archive ト セイタイガク データ ニ テキゴウ サセル カクチョウ ケイシキ"Sample-based Data"

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抄録

Darwin Core/Darwin Core Archiveは、生物多様性情報を記述する国際的な標準データフォーマットである。しかし、これはもともと標本を記述することを目的に作成されたため、記述するデータの単位が基本的に個体の在データのみの形式となっており、在/不在データやトラップ調査によって得られる多種多数の個体データ等、生態学でしばしば用いられる形式に適合しにくいという欠点があった。この状況に対し、2015年、Darwin Coreの改良を担うBiodiversity Information Standards: BIS(Taxonomic Databases Working Group: TDWGともよばれる)より、Darwin Coreを生態学データに適合させる新形式「Sample-based Data: SB Data」が公表された。SB Dataは、様々な生態学データを標準化し、共有および横断利用を促進させる可能性があるデータ形式として、The Group on Earth Observations:GEO-BON等の国際生態系観測コミュニティにおいても期待されている。本稿は、Darwin Coreの基本的な情報ならびに、Darwin Coreの新しい形式であるSB Dataの解説を行うことで、日本における生物多様性データの共有、横断利用推進の一助にすることを目的とする。

収録刊行物

  • 保全生態学研究

    保全生態学研究 22 (2), 371-381, 2017

    一般社団法人 日本生態学会

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