作物残留モデルを用いた日本茶の残留農薬基準値超過確率の推定

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  • Estimating the probability of exceeding the maximum residue limit for Japanese tea using a crop residue model

抄録

<p>現在,輸出先国の残留農薬基準(MRL)が日本茶輸出の障壁となっている.本研究では緑茶製品中残留農薬濃度の確率論的推定手法を構築し,実際適用により日本茶に使用される農薬のMRL超過確率を評価した.初めに,既存研究から緑茶製品中残留農薬濃度の推定モデルを構築した.その際,残留濃度推定において最も影響度の高いパラメータである作物中半減期を新たに回帰モデルから推定した.最後に作物中半減期に確率分布を設定し,モンテカルロ・シミュレーションと数値解析により残留濃度分布の経日変化を推定した.3種類の農薬(アセタミプリド,ジノテフラン及びチアメトキサム)に適用した結果,台湾への輸出にはチアメトキサムの収穫前使用日数(PHI)を現行より3週間延長する必要性が示唆された.またEUに対しては,アセタミプリドとジノテフランのMRL超過確率が,農薬散布28日後でさえそれぞれ99.6%および99.5%と算定された.</p>

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参考文献 (6)*注記

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