SSRマーカーを用いたモミジの品種同定と遺伝的類縁関係の解析

書誌事項

タイトル別名
  • Cultivar Identification and Analysis of Genetic Relationships of Japanese Maples Using Simple Sequence Repeat (SSR) Markers
  • SSR マーカー オ モチイタ モミジ ノ ヒンシュ ドウテイ ト イデンテキ ルイエン カンケイ ノ カイセキ

この論文をさがす

説明

本研究では7種類のモミジSSRマーカーを開発し,それらを用いてモミジ園芸品種107品種の多様性解析を行った.全部で87個の対立遺伝子が検出され,遺伝子座当たりの対立遺伝子数は4~25個,平均12.43個となった.ほとんどの品種で独自のSSRプロファイルを持っており,品種識別マーカーとしての有効性が確認された.7遺伝子座すべてで同一のプロファイルを示したグループもいくつかあったが,それらは枝変わりや異名同種であると考えられた.主成分分析の結果,供試した107品種はイロハモミジ系品種群(Palmatumグループ)とオオモミジ・ヤマモミジ系品種群(Amoenumグループ)の2つのグループに分けられた.AMOVAによりこれらのグループ間の変異は有意であることが示された.また,園芸品種においては,オオモミジ系品種群とヤマモミジ系品種群を明確に区別することはできないことが示された.以上の結果より,イロハモミジ系品種の多くはオオモミジ・ヤマモミジ系品種とは離れて独自に発達してきたのに対し,モミジ園芸品種においてはA. amoenumの2つの変種を遺伝的に区別することはできないことが示された.<br>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 12 (1), 1-7, 2013

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (13)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ