夏秋ギクの親株養成における栽培条件の違いが挿し穂収量と苗質に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Culturing Methods of Mother Plants on Yield of Cuttings and Quality of Rooted Cuttings in Summer-to-Autumn-flowering Chrysanthemum morifolium Ramat.
  • カ シュウ ギク ノ オヤカブ ヨウセイ ニ オケル サイバイ ジョウケン ノ チガイ ガ サシ ホ シュウリョウ ト ナエシツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

夏秋ギク‘精雲’を供試し,土耕栽培および養液栽培による親株養成を行い,挿し穂収量と苗質について検討したところ,養液栽培した親株では,土耕栽培した親株と比較して挿し穂収量が約2倍に増加し,発根苗の茎長や葉数が増加し,早期発蕾が抑制されることを確認した.一方,養液栽培における採穂時期,培養液濃度,栽植密度および親株の遮光程度が挿し穂収量と苗質に及ぼす影響について検討したところ,中濃度(窒素濃度で142 ppm)の培養液を用い,25.6株・m−2の栽植密度で親株を養液栽培した場合に挿し穂収量が最も多くなることを確認した.また,発根苗の茎長は採穂時期が遅く,培養液の濃度が低いほど短くなる傾向を示すことを明らかにした.さらに,6~8月にかけての親株養成では,遮光は行わず,強い光条件下で栽培することが挿し穂収量の向上や苗質を維持するために好ましいことを示唆する結果を得た.これらの知見は,わが国における夏秋ギクの親株養成に対し有効に活用できるものと考える.<br>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 9 (1), 31-38, 2010

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (13)*注記

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