果実成熟時期を左右する番花・開花期およびエテホン処理がニホンナシ ‘あきづき’ と ‘王秋’ のコルク状果肉障害に及ぼす影響

  • 三谷 宣仁
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門
  • 羽山 裕子
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門
  • 山根 崇嘉
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門
  • 草塲 新之助
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Flower Position, Flowering Time, and Ethephon Treatment, which Affect the Fruit Maturation Time, on the Cork Spot-Like Disorder of Japanese Pear ‘Akizuki’ and ‘Oushuu’
  • カジツ セイジュク ジキ オ サユウ スル バン カ ・ カイカキ オヨビ エテホン ショリ ガ ニホンナシ'アキズキ'ト'オウ アキ'ノ コルクジョウ カニク ショウガイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p>ニホンナシ‘あきづき’において,成熟が遅い果実でコルク状果肉障害が多発する要因を解析するため,番花や開花時期が成熟時期およびコルク状果肉障害に及ぼす影響を調査した.その結果,‘あきづき’の満開日に開花した花そうのうち6~8番花では,成熟時期が遅れるとともにコルク状果肉障害が増加することが明らかとなった.また,ニホンナシにおいて熟期促進目的で登録されているエテホンを‘あきづき’および‘王秋’に散布したところ,‘あきづき’では満開100日後頃の100 ppm散布により平均収穫日が8~9日早まるとともに,コルク状果肉障害の発生が大きく低下した.‘王秋’でも同じ条件での散布によりコルク状果肉障害の発生がわずかに低下したが,水浸状障害の発生が増えた.以上のことから,同一花そうあるいは同一樹内において低位番花に由来する果実は,成熟が遅延せずコルク状果肉障害の発生が少ないこと,また,エテホン散布が果実の成熟を促進するとともにコルク状果肉障害の発生を低減させることが示された.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 16 (4), 471-477, 2017

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (2)*注記

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