トルコギキョウの生育および切り花形質に及ぼす吸水種子湿潤低温処理方法の影響

  • 福島 啓吾
    広島県立総合技術研究所農業技術センター 岡山大学大学院環境生命科学研究科
  • 梶原 真二
    広島県立総合技術研究所農業技術センター
  • 石倉 聡
    広島県立総合技術研究所農業技術センター
  • 勝谷 範敏
    広島県立総合技術研究所農業技術センター
  • 後藤 丹十郎
    岡山大学大学院環境生命科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Exposing Imbibed Seeds to Low Temperatures on the Growth and Characteristics of <i>Eustoma grandiflorum</i>
  • トルコギキョウ ノ セイイク オヨビ キリバナ ケイシツ ニ オヨボス キュウスイ シュシ シツジュン テイオン ショリ ホウホウ ノ エイキョウ

この論文をさがす

抄録

<p>本実験は,吸水種子湿潤低温処理方法がトルコギキョウの生育および切り花形質に及ぼす影響を明らかにしようとした.無処理を対照とし,10°Cの暗黒条件下で5週間の低温処理を播種前または播種後に行う6処理区についてロゼット性の異なる‘キングオブスノー’と‘ロココマリン’を用いて比較検討した.低温処理終了から定植までの育苗は,日最低気温が21.0~25.5°Cの範囲で推移し平均23.0°C,日最高気温が26.0~43.5°Cの範囲で推移し平均37.2°Cの条件の下で実施した.抽苔,発蕾および開花率は,ロゼット性にかかわらず種子低温処理により無処理と比較して有意に高まったが,低温処理方法による差はなかった.ロゼット性の強い‘ロココマリン’において定植から抽苔,発蕾および開花までの日数は,無処理と比較して種子低温処理により有意に減少した.切り花形質は,両品種ともに種子低温処理各区に大きな差はなかった.以上から,高温期に育苗する作型では,種子低温処理を行うことが重要であり,処理方法は低温による生育促進効果に影響を及ぼさないことが明らかになった.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 16 (2), 177-184, 2017

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (4)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ