マドンナリリー(<i>Lilium candidum</i> L.)の開花に及ぼす球周および球根低温処理の影響と二度切り栽培の可能性
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- 河原林 和一郎
- 静岡大学農学部
書誌事項
- タイトル別名
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- Influence of Circumference and Cold Treatment of Bulb on Flowering, and Possibility of Double Harvesting of <i>Lilium candidum</i> L.
- マドンナリリー(Lilium candidum L.)の開花に及ぼす球周および球根低温処理の影響と二度切り栽培の可能性
- マドンナリリー(Lilium candidum L.)ノ カイカ ニ オヨボス キュウシュウ オヨビ キュウコン テイオン ショリ ノ エイキョウ ト ニド キリ サイバイ ノ カノウセイ
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説明
マドンナリリーを我が国の生産園芸品目の一つとすることを目的に研究を行った.本報では,球根の大きさ(球周),低温処理の温度と期間および栽培温度が開花に及ぼす影響を検討するとともに,二度切り栽培の可能性を調査し,以下の結果を得た.マドンナリリーでは,球周約5 cm以上で開花可能な球根の大きさとなり,開花率が高く,草丈80 cm程度,花数5輪以上を確保できる実用的な開花球根の大きさは,季咲き栽培では少なくとも球周10 cm以上,4°C・65日間処理球根の9月定植促成栽培では球周20 cm以上となった.さらに,促成栽培では,低温処理法を工夫することで実用的な開花球根の大きさを小さくできる可能性が認められた.球根の低温処理は出茎と茎の伸長を促進し,25°C栽培条件下での開花には,球根の十分な低温遭遇の必要性が示唆された.開花のための2,6,10°Cでの低温処理期間は5週間では不十分であり,10週間は必要であった.開花率は,10°C・10週間処理で2°C・10週間処理より高くなったが,10°C・5週間後に2°C・5週間を組み合わせることによって,さらに向上した.25°C一定あるいは35°C(昼)/25°C(夜)などの高温下での栽培では,花芽の分化・発達が異常となりアボーションや奇形花が発生した.一方,促成栽培により年内に開花させた株の切り下球では自然低温遭遇によって,また1月に開花させた株の切り下球でも,10°Cで5週間後2°Cで5週間の低温処理を行うことによって開花が見られ,これらの開花時期の促成栽培作型からの二度切り栽培は可能であることが確認できた.
収録刊行物
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- 園芸学研究
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園芸学研究 14 (3), 241-254, 2015
一般社団法人 園芸学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205210800128
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- NII論文ID
- 130005102090
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- NII書誌ID
- AA11608561
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- ISSN
- 18803571
- 13472658
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- NDL書誌ID
- 026615927
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可