春どり栽培用ワケギ ‘寒知らず’ の低温貯蔵および予措方法が鱗茎の種球品質と定植後の生育に及ぼす影響

  • 川口 岳芳
    広島県立総合技術研究所農業技術センター 九州大学大学院生物資源環境科学府
  • 房尾 一宏
    広島県立総合技術研究所農業技術センター
  • 尾崎 行生
    九州大学大学院農学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Cold Storage and Pre-treatment of Bulbs on Their Quality and Growth after Planting in Spring-harvesting Cultivation of <i>Allium</i> × <i>wakegi</i> Araki ‘Kan Shirazu’
  • ハルドリ サイバイヨウ ワケギ'カンシラズ'ノ テイオン チョゾウ オヨビ ヨソホウホウ ガ リンケイ ノ シュキュウ ヒンシツ ト テイショク ゴ ノ セイイク ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p>ワケギ鱗茎の従来の貯蔵方法である軒下での吊り下げ貯蔵中の品質低下が問題となっていることから,鱗茎の低温貯蔵とその後の予措方法が貯蔵中の鱗茎の品質,ならびに定植後の生育と鱗葉形成に及ぼす影響を調査した.鱗茎を掘り上げ後,低温貯蔵することにより,慣行と比較して,貯蔵中の品質低下を抑制でき,その効果は貯蔵期間が長いほど大きかった.7月中旬から5°Cで貯蔵することで,年末の定植時の鱗茎の軟化率が慣行の約45%から15%以下に軽減された.鱗茎の低温貯蔵により,定植後の鱗葉の発生が見られたが,発生軽減には低温貯蔵後,定植前のなりゆきおよび25°C予措が有効であった.25°C予措,ならびに長期間のなりゆき予措では,予措中の鱗茎の軟化が顕著であったことから,早くとも定植60日前の10月下旬まで低温貯蔵し,その後,なりゆきで予措することが適切であると考えられた.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 17 (1), 11-18, 2018

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (13)*注記

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