ベンゾイルウレア系殺虫剤抵抗性のミカンキイロアザミウマにおけるキチン合成酵素遺伝子<i>chitin synthase 1</i>の点突然変異

書誌事項

タイトル別名
  • Benzoylurea resistance in western flower thrips <i>Frankliniella occidentalis</i> (Thysanoptera: Thripidae): the presence of a point mutation in <i>chitin synthase 1</i>
  • Benzoylurea resistance in western flower thrips Frankliniella occidentalis (Thysanoptera: Thripidae) : the presence of a point mutation in chitin synthase 1

この論文をさがす

抄録

<p>実験室で累代飼育したミカンキイロアザミウマの薬剤感受性個体群,および野外採集された個体群に対して,ベンゾイルウレア系キチン合成阻害剤の殺虫活性を調べた.ベンゾイルウレアの1種であるノバルロンのLC50は,感受性個体群で0.64 ppm,野外採集個体群で2.1∼130 ppmであり,供試した野外採集個体群において感受性低下が認められた.共力剤ピペロニルブトキシドの存在下でLC50の減少傾向が見られたことから,本種においても薬剤解毒にはシトクロムP450が関与するものと考えられる.一方,ハダニおよびコナガでは,キチン合成酵素遺伝子(chitin synthase 1, CHS1)における点突然変異がキチン合成阻害剤に対する感受性低下の要因と考えられている.今回,供試したミカンキイロアザミウマ野外個体群において,CHS1当該部位にアミノ酸置換を伴う点突然変異を見出した.従って,CHS1上の突然変異もこれら野外採集個体群におけるベンゾイルウレア系キチン合成阻害剤に対する感受性低下の要因であることが示唆された.</p>

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (22)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ