耳下腺多形腺腫手術とその問題点

  • 永田 基樹
    関西医科大学枚方病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Surgery for pleomorphic adenoma of the parotid gland and the problems

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説明

耳下腺多形腺腫手術の基本的留意事項としては,1)再発防止 2)顔面神経保存 3)Fry症候群の発生防止 4)唾液瘻の発生防止 5)唾液腺機能保存などが挙げられる。これらの事項をすべて満足させる手術法が理想的といえる。核出術などの不十分な摘出術は再発をきたす可能性が高い。多形腺腫の再発には,腫瘍被膜が深く関わっている。さらに顔面神経を保存しなければならないことが,再発をきたすもう一つの要因となりえる。ほとんどの再発例は多発性で,再発例は再発を繰り返す傾向にあり,癌化する危険性も高まる。事実,多形腺腫由来癌は高悪性であることが多い(高悪性腺癌,唾液腺導管癌など)。ゆえにいかに再発しないように初回手術を適切に行えるかが重要問題となる。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 34 (3), 355-359, 2008

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (4)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205221468160
  • NII論文ID
    130004510031
  • DOI
    10.5981/jjhnc.34.355
  • ISSN
    18818382
    13495747
    http://id.crossref.org/issn/13495747
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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