側頸嚢胞および嚢胞状転移性リンパ節の内容液アミラーゼ・サイログロブリン測定による鑑別診断

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  • Diagnosing Lateral Cervical Cyst and Cystic Lymph Node Metastasis by Measuring Amylase and Thyroglobulin in the Fluid Content

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説明

【背景】側頸嚢胞内容液アミラーゼ(Amy)値が非常に高いこと,および甲状腺乳頭癌頸部転移リンパ節の穿刺液サイログロブリン(Tg)値が高値であることは多く報告されている。本研究は,側頸部嚢胞性腫瘤内容液Amy・Tg測定の鑑別診断における有用性を検討した。<br>【対象と方法】2012年6月~2014年2月に側頸部嚢胞性腫瘤で受診した10例(扁平上皮癌6例,甲状腺乳頭癌3例,側頸嚢胞2例)。全例で嚢胞内容液Amy・Tg値を測定した。<br>【結果】側頸嚢胞において,Amy:著明高値,Tg:低値であった。甲状腺乳頭癌嚢胞性転移リンパ節においては1例を除き,Amy:高値,Tg:著明高値であった。扁平上皮癌嚢胞性転移リンパ節において,Amy・Tg値は共に低値~軽度高値であった。<br>【結論】側頸部嚢胞性腫瘤の内容液Amy・Tg値は疾患により一定の傾向を示した。内容液Amy・Tg測定は鑑別診断に有用であると示唆される。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 41 (3), 335-338, 2015

    日本頭頸部癌学会

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