広範な口腔粘膜病変を初発症状とした腫瘍随伴性天疱瘡の1例

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  • A Case of Paraneoplastic Pemphigus Initially Found as Extensive Ulceration of the Oral Mucosa

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患者は49歳の男性で, 広範な口腔粘膜のびらん・潰瘍を主訴に受診した。その後, 眼瞼粘膜のびらん, 皮膚の紅斑・水疱, 陰部潰瘍が続発し, 腹部に B cell type の悪性リンパ腫が発見された。蛍光抗体直接法においてIgG, C3の表皮細胞間と表皮基底膜部への沈着が認められ, 蛍光抗体間接法において抗表皮細胞間抗体を認め, 患者血清はラット膀胱の移行上皮とも反応した。さらに免疫プロット法にて, エンボプラキン (210kD), ペリプラキン (190kDa) と反応し, 臨床所見と併せてPNPと診断された。皮膚・粘膜病変に対してステロイド療法, 悪性リンパ腫に対してCHOP療法を行うも口腔粘膜症状は改善せず, 初診2か月半後に死亡した。

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