仲ノ神島におけるオオミズナギドリの巣穴構造と繁殖個体数推定

書誌事項

タイトル別名
  • Nest Structure and Breeding Population Estimation of Streaked Shearwaters <i>Calonectris leucomelas</i> on Nakanokamishima
  • ナカ ノシントウ ニ オケル オオミズナギドリ ノ スアナ コウゾウ ト ハンショク コタイスウ スイテイ

この論文をさがす

抄録

<p>本研究では,西表島の南西15 kmに位置するオオミズナギドリCalonectris leucomelasの繁殖地である仲ノ神島において,本種の繁殖個体数の推定,および巣穴構造の調査をおこなった。オオミズナギドリの巣穴は調査域全域にみられたが,平地や緩斜面では高密度であった。巣穴密度は,高密度区で0.64±0.22巣/m2,ガジュマル区で0.19±0.15巣/m2,低密度区で0.10±0.10巣/m2であった。また,繁殖巣穴密度は,高密度区で0.13±0.10巣/m2,ガジュマル区で0.01±0.03巣/m2,低密度区で0.01±0.03巣/m2であった。各区画について,巣穴密度および営巣密度と面積を乗じて足し合わせた結果,仲ノ神島におけるオオミズナギドリの巣穴数および営巣数はそれぞれ18,853巣と2,783巣,そして繁殖個体数は5,566羽と推定された。仲ノ神島におけるオオミズナギドリの巣穴の採掘方向には一定の方向性が見られ,斜面にある巣では斜面下に向いており,平地では最も近い海側に向いていた。また,巣穴構造には「棒形」と「くの字型」がみられ,巣穴の長さは棒型で75±22 cm,くの字型で99±20 cmであった。</p>

収録刊行物

  • 山階鳥類学雑誌

    山階鳥類学雑誌 46 (2), 67-81, 2015

    公益財団法人 山階鳥類研究所

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (3)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ