舌痛症に対する随証漢方治療の検討

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  • Clinical Effect of Kampo Medicine for Patients with Glossodynia under the Traditional Diagnosis

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舌痛症患者29例(男3例,女26例,平均年齢65.7歳)に対する伝統医学的診断基準(証)に随った漢方治療プロトコールによる治療成績を遡及的に検討した。罹病期間は中央値8か月(0.5~144か月)であった。治療目標はメンタルヘルス不調16例,舌痛5例,口腔乾燥感,亜鉛欠乏症各3例,その他2例であった。10例は未治療で,19例では前医よりの治療薬を継続した。不応例には漢方薬の変更あるいは西洋薬を追加した。当センターでの平均治療期間は10.9か月であった。治療成績は著効12例(42%),有効11例(38%),不変4例(14%),悪化,不明各1例(3%)と判定された。有用であった治療薬は漢方薬18例(62%),亜鉛製剤3例(10%),両薬剤併用,ビタミンB剤各1例(3%)と考えられた。不変例,悪化例は気分障害と身体表現性障害に多く,治療成績向上には精神医学的治療内容の検討が必要と考えられた。

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