頬脂肪体を用いた顎口腔再建術の有用性に関する検討

  • 吉野 綾
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座
  • 成相 義樹
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座 松江市立病院歯科口腔外科
  • 狩野 正明
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座 福岡大学医学部形成外科学講座
  • 辰巳 博人
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座
  • 恒松 晃司
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座 国立病院機構浜田医療センター歯科口腔外科
  • 高村 雄太郎
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座 福岡歯科大学矯正歯科学分野
  • 管野 貴浩
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座
  • 柳井 智恵
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座 日本歯科大学附属病院口腔インプラント診療科
  • 近藤 誠二
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座 昭和大学歯学部口腔外科学講座
  • 関根 浄治
    島根大学医学部歯科口腔外科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Applicability of buccal fat pad grafting for oral reconstruction

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説明

頬脂肪体は頬筋,咬筋,下顎枝で囲まれた領域を満たしている組織で,周囲組織からの豊富な血流を有している。われわれは,腫瘍切除後に生じた口腔領域の欠損の再建や,顎関節受動術などに頬脂肪体を適用してきた。これまでの臨床症例について報告する。対象は頬脂肪体を用いて再建を行った症例49名,再建数50例であった。部位別内訳は,下顎歯肉14例,上顎歯肉13例,口蓋9例,頬粘膜8例,下顎枝3例,その他3例であった。原疾患別では,扁平上皮癌が24例で最も多く,次いで,上皮内癌4例,多形腺腫3例,顎関節強直症3例,疣贅癌2例,放射線性顎骨壊死2例,その他12例であった。50例中49例で4週間以内に上皮化が認められた。頬脂肪体を用いた再建は口腔領域において術後欠損の再建材料として有用であると考えられた。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 41 (4), 406-410, 2015

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (1)*注記

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