東京圏の成人女性を対象とした便通状態と睡眠健康に関する疫学的調査

  • 小野 茂之
    花王株式会社東京研究所
  • 駒田 陽子
    国立精神・神経センター精神保健研究所:日本学術振興会特別研究員
  • 有賀 元
    国立精神・神経センター精神保健研究所:国立精神・神経センター国府台病院消化器科
  • 塘 久夫
    花王株式会社東京研究所
  • 白川 修一郎
    国立精神・神経センター精神保健研究所

書誌事項

タイトル別名
  • An epidemiological study of the relationship between bowel habits and sleep health of adult women living in the Tokyo metropolitan area

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説明

消化管運動は, 睡眠-覚醒リズムと同様なサーカディアンを有しており, 腸内細菌の細胞壁に由来すると考えられるムラミルペプチド類は, 睡眠物質として作用することが知られている.便通状態が, 睡眠健康に影響している可能性が考えられる.本検討では, 便通状態としてローマ基準IIで定義した機能性便秘(FC)および過敏性腸症候群(IBS)に着目し, 東京圏在住の成人若年女性を対象に, 便通状態と睡眠健康の関係を調査用紙による自己申告法を用い調査した.FCおよびIBS群で, 対照群に比べ, 睡眠随伴症に関する得点が高く平日の全日の眠気も強かった.IBS群では, 平日の睡眠時間が有意に短縮していた.生体リズムの同調因子である朝食の欠食頻度が, FC群で高かった.生体リズムに関連した就床時刻, 睡眠時間および睡眠習慣の不規則性も, FCおよびIBS群で高かった.本検討より, 1)FCおよびIBSを含む便通不良群の睡眠健康は, 便通良好群に比べ, 睡眠健康が障害されている, 2)便通状態は睡眠健康に関係していることが示唆された.便通状態と睡眠健康の関係は, 睡眠健康を考える際の要因として注目に値すると思われる.

収録刊行物

  • 女性心身医学

    女性心身医学 10 (2), 67-75, 2005

    一般社団法人 日本女性心身医学会

被引用文献 (2)*注記

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