頭頸部癌に対するS-1, Nedaplatin/放射線同時併用療法の安全性に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical study of S-1, nedaplatin / concurrent chemoradiotherapy for head and neck cancer

この論文をさがす

説明

化学放射線同時併用療法では様々な有害事象や合併症が出現する可能性があり,治療前からの口腔ケアや合併症の検索,治療中の全身管理が重要となり,その後の完遂率や治療効果に大きく影響してくる。<br>今回我々は2005年1月から2011年8月までに当科で頭頸部扁平上皮癌の一次治療としてS-1, Nedaplatin/放射線同時併用療法(SN療法)を行った100例を対象とし,治療効果と疾患特異的生存率,完遂率,有害事象,合併症,再発率,Performance statusの悪化などにつき臨床的に検討したので報告する。<br>結果は3年疾患特異的生存率が93.0%,Complete responseが88.0%,Partial responseが12.0%,奏功率は100%,完遂率は85.0%であった。有害事象は血液毒性でGrade 3以上が66.0%,非血液毒性でGrade 3以上が45.0%であった。治療開始後の主な合併症は9.0%にみられ,せん妄が最も多く5.0%であった。再発率は13.0%でPSの悪化した症例は4.0%であった。これらの結果からSN療法は頭頸部扁平上皮癌に対し有効な治療法であると考えられた。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 39 (4), 484-489, 2013

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ