当科における頭頸部癌に対するセツキシマブ併用放射線治療40例の治療経験

  • 越塚 慶一
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 有本 昇平
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 山﨑 一樹
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 茶薗 英明
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 花澤 豊行
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 岡本 美孝
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学

書誌事項

タイトル別名
  • A clinical study of Japanese head and neck squamous cell carcinoma patients treated with radiotherapy and cetuximab

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説明

セツキシマブ併用放射線治療(BRT)は頭頸部癌治療の1つの選択肢となっているが,本邦での治療報告は少なく,プラチナ製剤併用放射線治療とBRTの選択の一定の基準は示されていない。当科では2013年1月以降,化学放射線治療が適応となる新鮮頭頸部癌症例に対しては原則としてBRTを行ってきた。症例は中咽頭癌,下咽頭癌および喉頭癌40例で90%がIII期以上の進行例であった。BRTはBonner試験に準じて行った。観察期間は1~24ヶ月で平均15.8ヶ月,中央値17ヶ月であった。BRTの奏効率は94.9%でCR28例,PR9例,SD2例,判定不能1例であった。BRTの完遂率は79.8%で,有害事象による治療未完遂例は8例であった。BRTは高い完遂率,一次奏効率が認められ有用な治療法として期待できる。今後,長期経過などの検討を進める必要がある。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 42 (1), 81-86, 2016

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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