小学校における「いじめ」の被害者・傍観者の被援助志向性

書誌事項

タイトル別名
  • Help-Seeking Preferences of Victims and Bystanders of the Bullying in Japanese Elementary School
  • ショウガッコウ ニ オケル 「 イジメ 」 ノ ヒガイシャ ・ ボウカンシャ ノ ヒエンジョ シコウセイ

この論文をさがす

説明

本研究の目的は,もし児童が「いじめ」の被害者・傍観者になった場合,その問題を解決するために友人・学級担任・養護教諭・スクールカウンセラー・保護者に対してどの程度,援助を求めるか(「被援助志向性」の程度)を明らかにすることであった.首都圏の公立A小学校4~6年生(140名)を対象に質問紙調査を実施した.その結果,(1)被害者・傍観者になった場合は共に,友人への「被援助志向性」は男子に比べ女子の方が有意に高い得点を示した.(2)被害者・傍観者になった場合は共に,スクールカウンセラーや保護者に対する「被援助志向性」は,高学年に比べ中学年が有意に高い得点を示した.(3)被害者になった場合,養護教諭への「被援助志向性」は男子に比べ女子が有意に高い得点を示した.また高学年に比べて中学年が有意に高い得点を示した.さらに,傍観者になった場合,養護教諭への「被援助志向性」は男子に比べて女子が有意に高い得点を示した.(4)一方,学級担任への「被援助志向性」については「学年」も「性別」も有意差が示されなかった.これらの結果に基づいて,いじめの予防と効果的な指導・援助方法を議論した.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ