書誌事項
- タイトル別名
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- ハンキョウ ゲンゴ ホカン ゲンショウ ト イワユル カンキョウ イゾン ショウコウグン
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説明
【要約】明確な超皮質性失語を伴わずに反響言語・補完現象を呈した3症例を呈示した。2例は両側前頭葉内側面病変で、検査状況の下でのみ、主治医によってのみ誘発される状況依存性のimitation behavior(IB)とutilization behavior(UB)を伴った。もう1例は右側頭葉・左前頭葉内側面皮質下白質病変で、前2例に比して反響言語・補完現象は軽度であり、IB・UBも軽度で、その傾向を示すに留まった。反響言語・補完現象が失語症状と独立して発現することから、反響言語・補完現象は言語行為におけるIB・UBの表現型であり、単純な自動言語ではないと考えられた。また単なる環境ではなく状況に依存して反響言語・補完現象・IB・UBが変化する点から、意味機能の歪みが反響言語・補完現象を含む全ての反響行為の基礎にあると考えた。反響言語・補完現象が失語症と分離して生じる点は、言語機能が一般的な情報処理過程(制御過程)の集合である可能性を示唆し、また観察された状況依存性と意味機能の歪みは意味の階層構造の一端を示すと考える。
収録刊行物
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- 認知神経科学
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認知神経科学 7 (1), 70-79, 2005
認知神経科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205225821056
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- NII論文ID
- 130004388037
- 40006735508
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- NII書誌ID
- AA11408788
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- ISSN
- 1884510X
- 13444298
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- NDL書誌ID
- 7328785
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可