書誌事項
- タイトル別名
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- A study of changes in quality of life of patients with atopic dermatitis receiving inpatient therapy.
- アトピーセイ ヒフエン ノ ニュウイン リョウホウ ニ オケル Quality of Life スイイ ノ ケントウ
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説明
近年,患者の「Quality of Life(QOL)」評価の重要性が認識されつつある.アトピー性皮膚炎 (Atopic dermatitis:AD)患者では強い痒みや容姿差別などあり,これらによりQOLが低下している.今回われわれは,当科で入院加療を行ったAD患者におけるQOL評価を行った.入院時に施行したDermatology Life Quality Index(DLQI)によるQOL評価では全ての項目でスコアが高く,入院療法で退院時にはこれら全てが有意に低下した.また,日本皮膚科学会AD重症度分類及び痒みのVisual analogue scale値,血中病勢マーカーである血清thymus and activation-regulated chemokine(TARC)値,血清lactate dehydrogenaseは,入院前後で有意に低下した.また,DLQIスコアと血清TARC値の相関関係は,入院時全ての項目で正の相関があり,重症度の高いADほどQOLが障害されていることを意味していた.一方,退院時のDLQIスコアと血清TARC値は多くの項目で相関関係がなかったが,その理由として退院時には皮膚表面の症状が軽快しているためDLQIスコアは低下しQOLは向上しているが,血清TARC値が高値で推移している症例が含まれるためと推察した. ADの多くはQOLが障害されているため,治療の際には皮膚症状のみの観察ではなくQOL評価も行い,さらに,血清TARCなどの病勢マーカーの推移も念頭に入れる必要があると思われた.
収録刊行物
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- 日本臨床皮膚科医会雑誌
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日本臨床皮膚科医会雑誌 34 (4), 456-461, 2017
日本臨床皮膚科医会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205226101888
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- NII論文ID
- 130006285288
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- NII書誌ID
- AA1202905X
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- ISSN
- 1882272X
- 13497758
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- NDL書誌ID
- 028476026
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可