脳性麻痺痙直型両麻痺患者における尖足の有無による立位重心動揺の特徴

  • 楠本 泰士
    東京工科大学医療保健学部理学療法学科
  • 新田 收
    首都大学東京大学院人間健康科学研究科理学療法科学域
  • 松田 雅弘
    植草学園大学保健医療学部理学療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • The characteristics of standing centroid oscillation by the presence or absence of equinus in ambulant patients with cerebral palsy
  • ノウセイ マヒケイチョクガタ リョウ マヒ カンジャ ニ オケル セン アシ ノ ウム ニ ヨル タチイ ジュウシン ドウヨウ ノ トクチョウ

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抄録

【目的】脳性麻痺痙直型両麻痺患者における尖足の有無による立位重心動揺の特徴を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は脳性麻痺痙直型両麻痺患者19名とし,非尖足群(8名),尖足群(11名)に分類した。重心動揺計にて60秒間の静止立位を開眼と閉眼で計測し,反復測定二元配置分散分析・多重比較にて検討した。【結果】総軌跡長にて尖足の有無と開眼閉眼に主効果を認め,交互作用が確認された。開眼にて2群間に差はなかったが,閉眼にて尖足群が非尖足群と比べ有意に総軌跡長が小さかった。【結論】非尖足群では足関節と股関節を協調させて姿勢制御を行ったため,尖足群より各重心動揺の値が大きくなったと思われる。それに対して,尖足群では,立位を保持するために踵接地を行うことで,膝関節過伸展,股関節屈曲,腰椎前弯を強め,関節の安定性を増強させた立位の安定性を得ていたと思われる。尖足群では二次障害の予防的介入が必要と考えられる。

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