生体肝移植を受けたレシピエントの苦悩・葛藤に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Suffering and internal struggle of the recipients who received the liver transplant from a living donor
  • セイタイ カン イショク オ ウケタ レシピエント ノ クノウ カットウ ニ カンスル ケンキュウ

この論文をさがす

説明

成人間の生体肝移植に焦点をあて,レシピエントがどのような苦悩・葛藤を抱えているかを明らかにし,それを支える看護援助の示唆を得ることを目的に研究を行った。対象施設は3ヵ所の大学病院で,生体肝移植手術を受けた成人のレシピエント11名(52.5±5.4歳で,女性8名,男性3名)を研究対象者とした。半構成的面接法にて得られたデータから逐語録を作成し,内容分析を行った結果,21のコードから8のサブカテゴリーが得られ,最終的に【身体の不確かさ】([死への恐怖感],[制限された生活],[脆弱感]),【自己存在価植のゆらぎ】([負債感],[虚脱感],[戸惑い]),【移植を受けて喪失したもの】([経済的負担],[役割の喪失])の3カテゴリーが抽出された。レシピエントを支える看護職の役割として,身体的な不確かさへの支援,移植という選択肢を自由に選択できる為の支援,またその意思決定の礎となるインフォームド・コンセントへの関わり,さらに移植前後から退院後も含め,対象者に継続的に関わるアドボケーターとしての役割が示唆された。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ