急性期脳卒中患者における麻痺側下肢への荷重バイオフィードバックを利用した起立練習の効果

  • 國枝 洋太
    東京都済生会中央病院リハビリテーション科
  • 金子 誠喜
    東京医療学院大学保健医療学部
  • 今井 智也
    東京都済生会中央病院リハビリテーション科
  • 三木 啓嗣
    東京都済生会中央病院リハビリテーション科:首都大学東京大学院人間健康科学研究科理学療法科学域

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of sit-to-stand exercise used weight bearing biofeedback on the affected limb following acute stroke
  • キュウセイキ ノウソッチュウ カンジャ ニ オケル マヒガワ カシ エ ノ カジュウ バイオフィードバック オ リヨウ シタ キリツ レンシュウ ノ コウカ

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抄録

脳卒中発症後の効果的な理学療法実施のために,急性期脳卒中患者に対して荷重バイオフィードバック(BF)機器を用いた起立練習が,座位での麻痺側下肢荷重量やADL運動関連項目に及ぼす影響を検証した。発症後3日以内の初発脳卒中患者で,起立動作が軽介助または監視レベルの20名を対象とした。対象を従来どおりの理学療法に加えて起立練習時に麻痺側下肢へ荷重BFを利用する10名と,従来どおりの理学療法を実施する10名に割付けた。荷重BFは体重の60%以上の荷重で電子音を提示した。アウトカムとして端座位での下肢荷重量とFIMの運動関連項目を,測定開始から10日間のデータを分析した。各測定値の介入期間内の変化は,群内では有意な改善を認めたが群間では有意差を認めなかった。軽症例の急性期脳卒中患者における荷重BFを利用した起立練習は,下肢荷重量の左右対称性を改善しADL能力向上に役立つとは言えなかったが,重症度の高い患者への使用や荷重BFの提供方法の検討などにより効果的な影響を及ぼすかもしれない。

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