景気対策としての住宅投資の有効性

書誌事項

タイトル別名
  • Efficiency of Residential Investment as a Business Recovery Policy
  • ―住宅投資と耐久消費財の生産波及効果―
  • ―Spread Effects on Residential Investment and Production of Consumers' Durables―

抄録

生活大国の実現に向けての政策転換は, もはや議論の段階を過ぎて実践の段階に移りつつある。なかでも住宅投資の促進は,直接住居空間のゆとりをもたらし国民生活の貧困感の解消に役立つが,住宅投資の経済的有効性は,ただそれだけに止まる訳ではない。住宅建設は,新しい電気製品や新素材,家具什器,さらには自動車等々の耐久消費財の需要を誘発することはこれまでもしばしば計算されてきたが,その方法は必ずしも適正なものとは言えなかった。本研究では,この波及効果の大きさを評価するのに住宅投資→関連耐久消費財の生産増加→新しい雇用創出による所得の増加→第2次的消費財の需要増加→…という雇用者所得増を内生化した波及連鎖を考慮して新たに住宅建設の経済的有効性を定量的に把握しようと試みる。この景気浮揚効果が検証されれば,住宅投資政策の有効性は定量的に一層明白なものとなるだろう。

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