Daikenchuto raises plasma levels of motilin in cancer patients with morphine-induced constipation

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抄録

大建中湯は消化器疾患の治療に使用され, 近年ではその効果における作用機序の一つとして, 消化管ペプチドの変化が関連していることが報告されている。 著者らはモルヒネ誘発性の消化管運動障害 (便秘) を有する7名の患者において, 大建中湯投与が消化器症状と消化管ペプチド [motilin, calcitonin gene-related peptide (CGRP), vasoactive intestinal polypeptide (VIP), somatostatin, and substance P] の血中濃度に与える影響を検討した。 血液は大建中湯投与前と投与開始後 1, 3, そして 7 日目に採取し, 高感度酵素免疫測定法により各種ペプチド様免疫活性物質 (IS) の血中濃度を測定した。 その結果, 大建中湯はモルヒネ誘因性便秘患者 7 名中 4 名に有効であった。 そして有効症例における無効例に比較して、 motilin の血中濃度は大建中湯の反復投与後、 健常人のレベルまで増加していた。 大建中湯のモルヒネ誘発性の便秘に対する効果には, 血中の motilin 濃度の変化が関連していることが示唆された。

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