珠芽由来のウワバミソウの生育に及ぼす培養液濃度の影響
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- 水島 智史
- 福井県立若狭東高等学校
書誌事項
- タイトル別名
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- Effects of the concentration of a nutrient solution on the growth of Elatostema involucratum Franch. & Sav. cultured from bulbils
- シュガ ユライ ノ ウワバミソウ ノ セイイク ニ オヨボス バイヨウエキ ノウド ノ エイキョウ
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説明
ウワバミソウの珠芽を用いて,湛液水耕における培養液濃度と生育の関係を調査した.水耕には園試処方培養液を使用し,培養液濃度は低濃度区(0.25単位)および高濃度区(0.5単位)の2水準とした.移植直後はすべての試験区で0.25単位の培養液で水耕し,高濃度区では移植14日後に0.5単位とする試験区の培養液濃度を0.5単位に上昇させた.移植後の主茎長の生育は,移植42日後に低濃度区と比較して高濃度区で短くなる傾向が出始め,移植49日後以降では低濃度区と比較して高濃度区で有意に短くなった.移植後の節数の推移は,試験期間中低濃度区と高濃度区で有意な差は認められなかった.平均節間長の推移は,移植42日後では有意な差は認められないものの,低濃度区と比較して高濃度区で短くなる傾向が見られ,移植49日後以降では低濃度区と比較して高濃度区で有意に短くなった.試験終了時の移植64日後の調査では,主茎の下から3 cmの茎径,1株の地上部と地下部の新鮮重および総側枝長は,低濃度区と比較して高濃度区で有意に劣った.珠芽からの発生茎数および側枝数は,低濃度区と高濃度区で有意な差は認められなかった.また,0.13および0.25単位の培養液で水耕したところ,移植後の生育は両者ともほぼ同等であった.以上のことから,ウワバミソウを珠芽から水耕する場合,0.5単位では主茎や側枝の生育が抑制されたため,水耕に用いる培養液濃度は0.25単位以下が望ましいと考えられた.
収録刊行物
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- 植物環境工学
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植物環境工学 27 (2), 75-81, 2015
日本生物環境工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205234028160
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- NII論文ID
- 130005073245
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- NII書誌ID
- AA12010914
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- ISSN
- 18803563
- 18802028
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- NDL書誌ID
- 026499364
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可