アレルギー性鼻炎と喫煙との関係

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タイトル別名
  • Relationship between Allergic Rhinitis and Smoking
  • アレルギーセイ ビエン ト キツエン ト ノ カンケイ

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抄録

目的:喫煙習慣の有無によりアレルギー性鼻炎(以下鼻炎と略す)の有病率が異なるかどうかを検討した.<br>対象:職域健診受診男性9,733名,女性3,071名.<br>方法:生活習慣および常用薬剤情報は自記式アンケート調査で得た.有病率の比較はカイ2乗検定で,オッズ比はロジスティック回帰分析で求めた.<br>成績:男性の鼻炎有病率は10.5%で,喫煙状態別では,非喫煙者14.5%,過去喫煙者10.6%,少量喫煙者(1~19本/日)9.7%,中等量喫煙者(20~39本/日)5.8%,多量喫煙者(40本以上/日)3.7%であった.重回帰分析により鼻炎と関連していた年齢で調整して,非喫煙者に対する鼻炎有病率のオッズ比を求めたところ,過去喫煙者0.76,少量喫煙者0.64,中等量喫煙者0.38,多量喫煙者0.25でいずれも有意に低値であった.一方,女性の鼻炎有病率は14.7%で,男性と比較し有意に高率であったが,非喫煙者では差が認められなかった.<br>結語:鼻炎有病率は喫煙量が多いほど低率であることが判明した.また,鼻炎有病率は男性と比較し女性の方が高率であったが,この原因は喫煙量の違いによるものであると考えられた.<br>

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