Shigyakusan extract attenuates enhanced hepatic neutrophil infiltration and oxidative stress with progression of α-naphthylisothiocyanate-induced liver injury in rats

  • OHTA Yoshiji
    Departments of Chemistry, School of Medicine, Fujita Health University
  • KONGO-NISHIMURA Mutsumi
    Department of Pediatric Surgery, School of Medicine, Fujita Health University
  • HAYASHI Takahiro
    Department of Pharmacy, Fujita Health University Hospital
  • KITAGAWA Akira
    Department of Nutrition, Faculty of Wellness, Chukyo Women's University
  • MATSURA Tatsuya
    Division of Medical Biochemistry, Department of Pathophysiology and Therapeutic Science, Faculty of Medicine, Tottori University
  • HASHIMOTO Takashi
    Department of Pediatric Surgery, School of Medicine, Fujita Health University
  • YAMADA Kazuo
    Division of Medical Biochemistry, Department of Pathophysiology and Therapeutic Science, Faculty of Medicine, Tottori University

書誌事項

タイトル別名
  • Shigyakusan extract attenuates enhanced hepatic neutrophil infiltration and oxidative stress with progression of a naphthylisothiocyanate induced liver injury in rats

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説明

本研究において, 我々は漢方薬四逆散抽出液のスプレイドライ製剤 (SGS) がラットのα-ナフチルイソチオシアナート (ANIT) 惹起肝障害の進行に伴う肝臓における好中球浸潤と酸化ストレスの亢進を抑制するか否かについて調べた。 ANIT (75 mg/kg 体重) を腹腔内に単回投与したラットにおいて, 胆汁うっ滞を伴う肝障害はその投与後24時間で発症しており, またその投与後48時間では進行していた。 精製水に懸濁した SGS (0.15, 0.75 または 1.5 g/kg体重) の経口投与は ANIT 投与後 24 時間の時点で行った。 この SGS 投与は ANIT 投与後 48 時間での肝障害の進行を投与量に依存して抑制した。 ANIT 投与後 24 時間の肝臓では, 過酸化脂質と還元型グルタチオン量およびミエロペルオキシダーゼ活性 (組織への好中球浸潤の指標) の増加がスーパーオキサイドジスムターゼとグルタチオン還元酵素活性の減少と共にみられた。 ANIT 投与後48時間の肝臓では, 還元型グルタチオン量以外の酵素活性と成分レベルの変動はカタラーゼ, Se-グルタチオンペルオキシダーゼおよびグルコース-6-リン酸脱水素の活性の減少を伴って亢進した。 ANIT 投与後 24 時間で投与した SGS は, ANIT 投与後 48 時間でみられた肝臓中のスーパーオキサイドジスムターゼ, グルタチオン還元酵素およびグルコース-6-リン酸脱水素酵素以外の酵素活性と成分レベルの変動を投与量に依存して抑制した。 これらの結果から, 経口投与された SGS はラットの ANIT 惹起肝障害の進行に伴う肝臓における好中球浸潤と抗酸化防御能の低下による酸化ストレスの亢進および肝障害進行時の GSH 量の増加を抑制することが示された。 これらの SGS の抑制は, ANIT 惹起肝障害に対するその漢方薬の治療効果に寄与していることが示唆された。

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参考文献 (30)*注記

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