スズメはなぜ減少しているのか? 都市部における幼鳥個体数の少なさからの考察

  • 三上 修
    日本学術振興会,立教大学・理学部・生命理学科

書誌事項

タイトル別名
  • Why are tree sparrows declining in Japan? : A comparison of reproductive success between urban and rural populations

説明

近年,日本においてスズメ Passer montanus の個体数が減少している可能性が指摘されている.その減少要因について,いくつかの仮説が提示されているが,何が原因かわかっていないのが現状である.減少原因のひとつとして都市環境において,スズメの繁殖がうまくいっていないことが考えられる.そこで,都市部と農村部において,「幼鳥の比率」および,「ひとつがいが面倒をみている巣立ちヒナ数」を比較した.その結果,どちらの値も都市部において低く,予測した通り,スズメの繁殖は,都市部においてうまくいっていないことが示唆された.さらに,後者の値は,都市部において 1羽程度と少なく,都市部では,スズメの増殖率がマイナスになっている可能性も考えられた.都市での繁殖の不振が,スズメの個体数の減少の一要因になっているのかもしれない.

収録刊行物

  • Bird Research

    Bird Research 5 (0), A1-A8, 2009

    特定非営利活動法人バードリサーチ

被引用文献 (1)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205235396352
  • NII論文ID
    130000119945
  • DOI
    10.11211/birdresearch.5.a1
  • ISSN
    18801595
    18801587
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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