特別養護老人ホームで入居者を看取った家族介護者の経験

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タイトル別名
  • Family caregivers' experiences with frail older adults living and dying in nursing homes

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本研究の目的は,特別養護老人ホーム(以下,特養)で入居者を看取る家族介護者の経験を明らかにすることである.地方都市にある特養3施設で,調査時点からさかのぼり2か月以上1年以内に死亡した入居者の主な面会者であった家族介護者15人に,入居者を看取った経験について半構成的面接法を用いてデータ収集した.分析は, Colaizziの現象学的分析方法を用いて,質的帰納的に行った.分析の結果,特養で入居者を看取る家族介護者の経験として,【入居者との絆の実感】【入居者のために自分にできるケアの模索】【職員や同室者との折り合い】【医療処置と看取りの場の選択における葛藤】【大切な人を失っていくことへの対処】【入居者の人生と看取りの意味づけ】の6つのテーマが導かれた.看護職は,家族介護者が入居者との絆を感じて行う模索や葛藤を理解し,入居者の死後,家族介護者が入居者の人生や看取りをより満足感をもって振り返ることができるよう支援することが重要である.

収録刊行物

  • 老年看護学

    老年看護学 19 (1), 34-42, 2014

    一般社団法人 日本老年看護学会

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